第25回 日本絵本賞受賞作が決定!受賞4作品のレビューを紹介
絵本大賞『くろいの』
作・田中清代/偕成社
キクヤ図書販売 工藤健一
子どもも大人も、それぞれの主観で見ることで感じたことを、いつまでも忘れないでおきたくなる…そんな一冊に出会えて嬉しかった。
ジュンク堂書店藤沢店 鈴木沙織
モノクロなのにふんわりあたたかい。たまらなくキュートな“くろいの”に心を鷲掴みされました。
TSUTAYA積文館書店薬院店 廣瀬理恵
色のない絵本でここまで想像力をかき立てられるお話は初めてでした。
教育関係者 関雅美
あなたも「くろいの」に会えるといいなあ…不思議な世界はあなたの近くにあるはずだよ。
図書館関係者 浅村麻姫子
表紙の雰囲気から、怖いのかな…と思いきや、読後にはとてもあたたかい気持ちになりました。
【内容紹介】
ひとりで帰るいつもの道で、女の子が不思議ないきものをみつけます。どうやら、自分にしか見えていないみたいです。ある日、思いきって声をかけると、その〝くろいの〟は、台の上からおりてきて、とことこ歩きだしました…
■19cm×23cm/64㌻/本体1400円
絵本賞『なまえのないねこ』
文・竹下文子/絵・町田尚子/小峰書店
レビュアー anne
猫の話だけれど、人間に置き換えることもできる。だれもが、この猫と同じ想いを抱いている気がする。
教育関係者 alohawaii
読み聞かせしたときに猫好きの子が食いついていました。学校図書館に入れたい一冊。
レビュアー 平田健志
好きな人にとって、猫は笑顔を運ぶ不思議な力がある。この作品は、猫好きな人の心を揺さぶる。
宮脇書店本店 藤村結香
触りたくなる質感まで描かれた猫ちゃんたちの魅力、佇まい、猫に対する大きな愛情が堪能できる傑作。
レビュアー
冒頭の「ぼくはねこ。なまえのない ねこ。だれにも なまえを つけてもらったことが ない。」。この文章が心に刺さる。
【内容紹介】
飼い猫たちが、みんな持っている「名前」に憧れている、ひとりぼっちの猫。ある日、お寺の猫に「自分で好きな名前をつければいいじゃない」と言われ、名前を探すことに。名前のない猫が見つけた「ほんとうに欲しかったもの」とは?
■28cm×22cm/32㌻/本体1500円
絵本賞 ブルガリアのむかしばなし『金の鳥』
文・八百板洋子/絵・さかたきよこ/BL出版
未来屋書店碑文谷店 福原夏菜美
「全部自分の行い次第だよ」ということを教えてくれる素敵な絵本。絵が綺麗で、大人にもオススメしたい。
レビュアー 中島範尚
あたたかいイラストが、王子の旅の世界へと連れていってくれる。どのページでもいいので、一度、開いてほしい絵本。
教育関係者 木原有美
ラストまでの紆余曲折が面白く、今まで読んでなかったのが、知らなかったのがもったいない物語。
レビュアー 大沼和泉
美しい絵と懸命で聡明な王子に引き込まれ、数々の試練を課される王子の行く末をハラハラした気持ちで応援したくなる一冊。
図書館関係者 清永淳子
めでたしめでたしと思いきや…裏切りもあって、ハラハラドキドキ低学年に読んであげたい昔話でした。
【内容紹介】
美しい金の鳥をつかまえたいという王の命令により、金の鳥をさがす旅に出た3人の王子。途中に出会ったおじいさんの忠告をきいた、優しくかしこい末の王子は…。
■30cm×22cm/40㌻/本体1600円
絵本賞『ぱんつさん』
作・たなかひかる/ポプラ社
教育関係者 柿崎千代
長新太さんなみのナンセンスさに、確かなデッサン力で、不思議な世界が展開されている。
教育関係者 田中美紀
1人読みの朝読書とかにおすすめしたら、読書が苦手な子でも楽しめそうだなぁ。
明林堂書店南宮崎店 岡根誠佳
なんだか、『つちのひと』という絵本を思い出すようなシュールさで、とても好きです。
図書館関係者 鳴川敏美
あなたが疲れているとき、力をふっと抜きたいとき、ぱんつさんを呼んでみるといいかもしれません。
レビュアー 寺岡由紀
なんだかよくわからない。でも、ひょうひょうとしたぱんつさんたちが、おかしくて笑える。
【内容紹介】
ずぼずぼずぼずぼ。ぱんつさんがあらわれた。いっちに、いっちに、たいそうをはじめるけど…。あれよあれよという間に、想像を超える展開に。シュールな世界が、なんだかクセになる!新しい刺激を求める人にぴったり!
■30cm×22cm/36㌻/本体1300円