『happy money』(フォレスト出版)/本田 健さんに聞く

2019年7月1日

「happy money」、世界に広げたい
本田健氏が教えるお金で最も大事なこと

 

シリーズ200万部突破の「ユダヤ人大富豪の教え」シリーズをはじめ、日本国内で累計700万部超のベストセラー作家、本田健氏。2017年にアメリカ出版社大手、サイモン&シュスター社と専属契約を交わし、今年6月には英語で書き下ろした『happy money』がアメリカで発売された。今後25か国での出版が決まり、15~20冊のシリーズ化の予定もある。
7月には同書を自ら日本語に翻訳した『一瞬で人生を変えるお金の秘密「happy money」』をフォレスト出版から上梓。お金にまつわる豊富なエピソードとともに、「お金に対する自分の考え方を変えること」というメッセージ

 

本書『happy money』は今年6月に英語版 で発売された本をご自身で訳された本です。どのような経緯があったのですか。

 元々英語で自著を出版するのが夢でした。ただアメリカはエージェントがいないと出版社と出版契約は結べません。自分でやりたいことをしっかり決めてエージェントと契約するまでに1年かかりました。「TLC」(アメリカのベストセラー作家が集まる団体)の縁で知り合った『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』(ダイヤモンド社)のデイヴ・アスプリー氏の紹介を経て、ニューヨークの出版社での面接に臨むことができました。
 そこで私は「本は口コミで広がりハートからハートでつながっていくもので、この『happy money』という本も人の心から心にキャンドルを灯すように売れていくもの。テレビでの宣伝やFacebook広告を出して一次的に売れるものではなく、『この本はいいよ』と口コミで広がる形で本を売りたい。それを一緒にやりたいと思っていただける方々としたい」とアピールし、出版契約を結ぶことができました。


この本を書こうと思ったきっかけは。


 私自身、小学生の頃からずっとお金と幸せについて考えてきました。会計士をしていた父のクライアントがお金が原因で一家心中するなど、子ども時代にお金にまつわるいろいろなドラマがありました。そのため、お金と幸せが自分の人生をかけて追いかけるテーマとなりました。
 そのテーマを世界に広げるためにはどうすればいいか。世間でピコ太郎が流行っていたときに、あるエッセイに「アップルとペン、パイナップルとペンは世界中の小さな子どもでも知っている英単語だから流行ったのでは」と書いてありました。そこで自分も世界中の子どもたちが知っている単語で勝負しようと考えました。それが「happy」と「money」でした。

 

・文化の優位差をひっくり返したい

 原著は日本語を母語とする著者である私が英語で書きました。この本でやりたいのは文化の優位差をひっくり返すことです。明治以降150年、文化の流入は英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語の本から入ってきました。そしてほぼ99%は、英語の本から日本語への翻訳です。

日本語の本がアメリカに「上陸」したことなどほとんど聞いたことがない。残念ながら今、日本の本は売れてもほとんどが台湾、韓国、ようやく中国で、ヨーロッパなどには届いていません。
 ちょうどタイミングよく、コンマリ(近藤麻理恵)さんがお片付けで世界的なブームを起こしました。3か月ほど前にはアメリカのネットフリックスでコンマリさんのお片付け法を紹介する動画の配信がはじまり、本も100万部売れたそうです。今アメリカでは「彼女に続く日本のスターはいないのか」と探しているそうです。その流れのなかで、私の本はいま、(アメリカでの出版プロモーションで)コンマリのお金版と紹介されています。

 

お金は毎日使うものなのに、お金そのものについて考える機会がありません。


 この本の読者は「お金とは何か」を知らなかったことに驚くのではないでしょうか。お金には気持ちいいお金と気持ちの悪いお金がある。適切な例かわかりませんが、残業代がありますが、あまり手元に残っていないのではないでしょうか。嫌な仕事をして残業したからそのエネルギーは発散したいんですよ。「悪銭身に付かず」ということですね。逆に人を幸せにしたお金、「happy money」は気持ちがいい。
 私は大金持ちではありません。けれどもお金とは何かを体験的に理解して、お金と幸せに付き合うバランスを自分の人生で実現しました。お金に感謝しだしたら、人生が変わる。「お金が入ってきたら、ありがとう、出ていくときにありがとう、と感謝の気持ちを持つのが大切」。これは私のメンターで個人投資家だった故竹田和平さんの教えです。
 お金はストックではなくフローなんです。どれくらい収入があるか、資産があるかではなく、どう流れるか、そしてそれが楽しいフローかどうかが重要です。必死になってイヤな仕事をやって稼いだ100万円と誰かを楽しませる100万円では全然違います。それがこの『happy money』のコンセプトです。今使おうとしているお金が「happy money」かどうかそれを考えるだけでも大きく違うでしょう。



お金のEQ(心の知能指数)を高めることの大さを説いています。


 お金持ちでも幸せな人と不幸な人がいます。マイク・タイソンなんかはファイトマネーが30億円もあったのに破産しました。なぜお金持ちが一瞬にしてお金を失うのか。これは感情が大きく関係しています。感情のぶれがお金の大失敗を生んでいる。頭の良さと感情は違います。人間の弱さがお金に如実に表れる。なので自分がお金に対して感情的にいかに付き合うのか理解しないとお金をコツコツ貯めたのに、一気に散財してしまったりする。
 「お金には色がない」という言い方があります。お金は本来ニュートラルなもの。色をつけるのは我々です。そのお金を欲しいと思ったら、欲が出てどす黒くなります。お金をひどいものにするか、楽しいものにするかはその人が決める。お金はその人の心や人生の状態で全く違うものになります。


・本気で100万部を目指す


「happy money」という考え方をこれからどのように展開していくのですか。

 もし世界中の人が愛と感謝をもってお金を受け取り、流すことができれば、仕事も家族関係もものすごく変わる。20年前、子育てでセミリタイアしたときに、本気でそう考えました。世界を変えるにはどう本気でそう思い、世界を変えるにはどうすればよいかと考えました。そこで世界共通のテーマはお金だと思い至りました。お金との関係が幸せになれば世界は変わる。世界人類の生き方、お金と楽しく付き合う、自分だけでなく誰かのためにお金をつかう文化を伝えることができたら、本当に世界は変わります。ここから新たなムーブメントを起こそう、人類を変える動きをこの本でやろうと。「happy money」を通じて人の善意が広がっていけばステキですよね。気力、体力、経済力のすべてがあるこれからの15年間をかけて、世界中に伝えていきたいと考えています。この本『happy money』を本気で作家が書いて、出版社がしっかりプロモーションをしたら100万部売れるというモデルケースにしたいです。

 

・書店員は人の人生を大きく変える職業


書店経営は苦しい状態が続いています。書店にこれからどんなことを求めたいですか。


 インターネット書店は、レコメンド機能に優れていますが、リアル書店でも「この本を買った人はこの本も買っています」とPOPにしたりコーナーにしたりすることはできます。まだまだインターネットでは本は買いにくい。本屋さんは文化を守っている最前線です。本は人の人生を変える。苦しんでいるときに人を助け、癒し、勇気づける力がある。私は書くことで最初のリレー走者。書店員は最終ランナー。また人の人生を大きく変える職業でもあります。ぜひその誇りをもって、読者の心に届くお店をつくってほしいです。

(聞き手 :成相裕幸)




四六判/並製/288ページ
本体価格1600円

 


本田 健(ほんだ けん)



作家。神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。4年の育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタートし、1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。著書に『ユダヤ人大富豪の教え』『大好きなことをやって生きよう!』『大富豪からの手紙』など140冊以上、累計発行部数は700万部を突破してい