2020年の学習指導要領改訂で、小学校5年、6年で英語の授業が必修化となる。昨今の新型コロナウイルスの影響により、学参市場が特需を迎えていることは周知のことだろう。今回、学習参考書、語学出版社をはじめ、各社が力を入れる、英語辞書や辞典、学参書籍を紹介する。
『小学生のための英語練習帳 1
アルファベット・英単語・会話』
(旺文社)

英検5級対応! 初めての英語を、楽しく書いて学べる練習帳
「小学生のための英語練習帳」シリーズは、初めて英語に触れる児童が、家庭で楽しく学習できるように作られたドリル。シリーズ1巻目の本書はオールカラーで、英語の基礎となるアルファベットの書き方から始まり、英単語の中でアルファベットがどのように発音されるかまで学ぶことができる。
また、収録単語や会話表現が英検5級に対応しており、将来の英検受験を考えている読者にもオススメ。音声はCDがついている他、スマートフォンでの再生やPCへのダウンロードもできる。
紙面は鉛筆で書きやすい大きさで、ガイド役のキャラクターなど多くのイラストも描かれ、飽きずに学習が続けられる工夫が詰め込まれている。
その他、シリーズには「小学生のための英語練習帳2 英単語」「同3 英語の文」「同4 会話の場面・表現」「同5 文章の読解」の計5点が出ており、段階的に英語学習を進められる。
□B5判/112㌻/本体 850円
『『はじめての英語まるごと辞典』
(監修・卯城祐司/くもん出版)
小学校6年間ずっと使える! 多機能英語辞典
本書は、アルファベットが読めなくても語彙を広げられる「絵辞典」からはじまり、「和英辞典」と「英和辞典」までが1つにまとまった英語辞典。
小学生向けの英語教材や英検などによく出題される英単語を中心に、約2300の項目を収録。「絵辞典」でテーマや場面につながりのある語彙を広く身につけ、「和英辞典」で使いたい単語を調べ、「英和辞典」で単語の意味や使い方、例文などを知り、語彙の「広さ」「深さ」「流暢さ」までも身につけられる、はじめての英語学習に最適な1冊。
単語や例文のネイティブ音声をアプリやダウンロードで聴けるので、生きた英語を身につけやすい。アプリでは単語クイズにもチャレンジできる。
また、マンガとワークで英和辞典の引き方を手引きする別冊「辞書引きガイド」や、インデックスシールなども付属。小学校6年間の学習範囲をカバーでき、無理なく楽しく使える工夫が詰まった小学生のための英語辞典だ。
□A5判/576㌻/本体2600円
『小学英語スーパードリル①
アルファベット・ローマ字・フォニックス NEW EDITION』
(安河内哲也/Jリサーチ出版)
初版から10年!大人気シリーズ最新版
「小学英語スーパードリル」シリーズは、08年の初版発売から10年経つ今なお売れ続けており、これから英語を学んでいく小学生にとって、“いちばん大切なこと”を身に付けられるドリルブック。
本書のドリル①は、アルファベットの読み書きから始まるため、英語に全く触れたことのない子供でも無理なく取り組める。「アルファベットの書き方と音」「ローマ字練習」「80の英単語を使ったフォニックス基礎学習」の三本柱によって、英語という言語を知り、文字と音に慣れることができる。
ドリル②③では、be動詞と一般動詞、人称代名詞と三単現のsなどといった、英語の基本というべき最重要項目を、少しずつ自分のペースで学んでいくことができる。
3巻とも、新指導要領および「目=読む・手=書く・口=話す・耳=聞く」の、4技能のバランスを意識して構成。「大切なことだけを少しだけ早く」をコンセプトとし、読み書きに偏らない、バランスの取れた英語力を付けられるシリーズだ。
□B5判/96㌻/本体800円
『モンスターストライクで攻略する中学英単語1300』
(監修・XFLAGスタジオ/集英社)
人気キャラ登場!モンストで攻略する英単語
本書は大人気ゲームの「モンスターストライク」の世界観の中で、英単語が学べる学習参考書。人気モンスターが多数登場し、ストライクショットの声(吹き出し)が例文を紹介している。
わかりやすい熟語やフレーズのほか、重要なポイントは人気キャラクターの“オラゴン”が解説。品詞・テーマごとに英単語を分類しており、関連する語をまとめて覚えられる。なおかつ、はじめに覚えておきたい約100単語の基本や人、物、事柄などの名詞、動作や状態を表す動詞、形容詞・副詞などを掲載。また各単語の学習年度や重要度の目安を表示してあるため、レベルに合わせて単語を学べ、「楽しくて使える英単語帳」がコンセプトだ。
中学校で使われる検定教科書を徹底分析し、絶対に覚えておくべき1300語を収録、小学高学年も読者対象に設定している。
読者からは「『モンスターストライク』未経験者であっても、英単語帳としては最適」との意見も寄せられており、初心者から受験生まで使える1冊だ。
□四六判/224㌻/本体1200円
『小学 自由自在 英語』
(増進堂・受験研究社)
ABCから中学初級までの英語学習をカバーする参考書
累計発行部数2600万部を突破している学習参考書シリーズ「自由自在」に小学英語が新たなラインアップとして加わった。
本書は、「基礎英語から中学受験対策までを含めた幅広いレベルの英語学習へ対応する」を柱に、英語を楽しく、効率的に学習できるようにするため、イラストを豊富に入れ、文法と表現をリンクさせるなど工夫をこらす。1冊を通して個性的なキャラクターたちが登場する構成で、1つの物語を読み進めるかのように英語を学ぶことができる。
また、発音と文字の結びつきを学ぶ英語の基礎学習である「フォニックス」を取り扱っている。
音声はQRコードを読み取ることで、スマホなどですぐに再生が可能だ。
さらに、中学初級レベルまでの学習が可能な内容で、英検4・5級の対策コーナーも収録。小学英語のバイブルとして、小学生の英語力の底上げが期待できる1冊だ。
□A5判/560㌻/本体2800円
『CD BOOK 博士からの指令!
ナゾ解き小学英語1・2(小学5・6年生用)』
(石井辰哉/ベレ出版)
自身の子どもに教えた英語学習法を書籍化
本書は4月23日取次搬入予定の新刊で、この春から始まる小学校5、6年で習う英語の新指導要領を網羅。中学から本格的に始まる文法学習への橋渡しとなる1冊だ。
パズルや図形を当てはめるなどの謎解き形式で、ゲームを攻略するように、英文法を学習することができ、またネイティブの子どもによるリアルな音声CDも付いている。
これまでTOEIC関連など、英語学習書を数多く手掛けてきた著者の石井氏は、小学生にとって面白く、自発的に読んでくれるような英語の文法書がなかったことから、当時、小学校5年生だった息子さんに、中学生用の参考書を使いつつ、独自の方法で教えていた。そのときの教え方が本書のベースとなって書かれた。
子どもはカードゲームやTVゲームのルールなど、大人が思っている以上に物事を理解する力が高く、瞬時に理解することができる。本書はその子どもの特技ともいえる能力を、最大限に活かし、飽きずに学ぶことができる学習書となっている。
□A5判/〈1〉224㌻・〈2〉216㌻/本体1500円